あるきっかけで、撮影してくれる者を探しているというHITOMIと知り合った。
若くして主婦でもある彼女に、どういう心境からそのような願望が沸いたのだろう。
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静岡へと向かった。ひたすら国道1号線を西へ。
早朝に出発し、まだ朝の内に箱根へ到達する。
気持ちの良いくらい晴れ渡った空の下、11月になったばかりだが、雪を被った富士がそびえ立つ。
箱根を下って、静岡へ入ると、国道1号が広くなり、とても同じ道路とは思えない。さらに進むとまるで高速道路のよう。イヤ、見渡す景色が全て広い。
HITOMIと海へ行った。彼女が一人で良く通った海だそうだ。
初めて訪れたが、やはり東京近郊、湘南地区などとは違い、ずっと広く、長く続く海岸線。蒼く、碧く、ひろがる空、綺麗な海。
HITOMIは殆ど着飾らず、素に近い姿で現れ、ありのままで語ってくれた。 |
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撮影して欲しい・・・
様々な動機がある。綺麗になりたい、綺麗になれた。さらにもっと美しく。
外見を磨く事で、自信が芽生え、結果、精神的にも様々な相乗効果をもたらす。
もちろん、良い方向に・・・でなら良いのではあるが。
ともあれ、現在は女性が自らを主張し、それを自らの姿で、ファッションで・・・
それを写真という形で、残したい。
自然な流れかもしれない。
もちろん私はそう言う女性達を取っていこうとするわけだが、なら、みんなが私に写真を撮ってもらいたいかというと、そこが一番難しいのである。
当然、私はそう思ってもらえる「写し人」となっていかないといけないのだが。 |
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では、HITOMIはどうなのだろう。
やはり、自らの姿にコンプレックスを抱いて来たと話す。
しかし、ココしばらくの努力によって、それがわずかずつながら自信につながってきたらしい。
周りの反応であったり、様々に起因するモノであろうが、明らかに自覚できるという事だ。
それもあってか、今はとても充実した生活を送っていると言う。
働く一方で、夫婦で楽器を嗜み、音楽活動に精力的に参加している。その現状には満足している。
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でも・・・まだ、さらなる挑戦を、やりたいことがある。
新しい仕事・・・新しい知識・・・
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カメラを向けられるのはまだまだ抵抗があるようだ。
どのような表情をすればよいのかに戸惑う。
「イヤ、そのままで良いんだ。」
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今後、しばらくすると妊娠・出産も経験する事になる。
そんな中で、様々なチャレンジをやっていこうとも思う。
そこにはたくさんの期待感を持っているけれども、やはり同じだけ色んな事に対する不安がある。
そんな少し不安定な心が、色んな想いを生み出していく。 |
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複雑な状況の中で思い立ったのが、今の姿を、そしてこれからの姿を、残してみたい。
自らの目で見てみたい。
その様になったという。 |
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向こうのふたりはどのような会話をしていたのだろうか?
それぞれに、それぞれの想いがある。
今後、HITOMIはどのように変わっていくだろうか・・・
END. |